中国、IC生産能力で米州と日本を追い抜く
SEMI
2021年1月25日
2012年当時、中国はICウェーハ生産能力で世界7地域中5位でしたが、2018年と2019年には米州と日本を抜いて3位に躍進しました(図1)。ディスクリート、オプト、MEMS、センサーを除くウェーハ生産能力でICが最大のシェアを占めていることを考えれば、これは大変なことです。
SEMIが12月3日に発表したWorld Fab Forecastの最新版によると、中国のICウェーハ生産能力の伸びは2019年に14%、2020年に21%と加速しており、今年は少なくとも17%の成長が見込まれています。全地域の中で、台湾は同期間に3%から4%と2番目に強い成長率を誇っています。
図1:上位5地域のICウェーハ総設備容量
同レポートによると、2019年から2021年末までに中国のウェーハ生産能力はメモリで95%、ファウンドリーで47%、アナログで29%増加します。このうちファウンドリーが最も増加し、200万wpm(200mm換算)に達します。次いでメモリが150wpm、アナログが12万wpm以上となります。
しかし、中国企業が単独でこの偉業を成し遂げているわけではありません。多くの国際企業が中国のウェーハ生産能力増強に貢献しています(図2)。
図2:中国のICウエ―ハ生産能力(企業別)
中国系企業と国際企業の生産能力シェアは2012年以降ほとんど変わっていませんが、中国系企業のシェアは60%から57%へと若干低下しました。
2019年から2021年にかけて、中国系企業はファウンドリーの生産能力を60%近く増加させます。SMIC、Hua Hong Semiconductor、Nexchip、XMC、Hua Li Microelectronicsなどの企業が増加を牽引しています。
同期間中、中国系企業はメモリ容量を基本的にゼロから30万wpmまで増強します。Yangtze Memory TechnologyやChangXin Memory Technologies (CXMT)(Innotronとしても知られる)などの企業が、3D NANDとDRAMの生産能力を積極的に増強し、急速な上昇を後押しをしています。
外資系企業では、TSMCとUMCがファウンドリーの成長で最大のシェアを占め、Samsung、SKHynix、Intelがメモリー容量の増加を牽引しています。
より詳細な情報は、World Fab Forecastレポートで入手可能です。同レポートは現在、中国だけでも280を超えるファブやラインの設備投資や建設投資、生産能力、技術、製品タイプに関する情報を収集しており、その中には2020年に稼働を開始したか、あるいは2021年から2024年に稼働する予定の40施設も含まれています。